儲かる会社は「在庫管理」がうまい! |中井 久史

儲かる会社は「在庫管理」がうまい!儲かる会社は「在庫管理」がうまい!
中井 久史
PHP研究所 刊
発売日 2003-07-02

黒字でありながら資金繰りに失敗して倒産し、後に在庫の山が残った…という倒産例は数多い。本書はそのケースを、不良在庫を抱えるようなずさんな経営だったからこそ現金がなくなって倒産したのだと説明し、在庫管理がいかに重要かを訴えている。 
不必要な在庫は「大量生産時代の産物」だという本書は、在庫を持つことが、コスト面だけでなくデフレ経済などの環境面からもデメリットが大きいことを解説する。在庫がないことを不安に思う人に対しては「品切れして倒産した会社はない」とも指摘。在庫を持つ経営が「過去の常識」であることを強調する。
一方で本書は、手形取引をやめて売掛金の現金回収を進めるべきだとも提言する。黒字でも手元に現金がないのは、現金が在庫(棚卸資産)や売掛金に姿を変えて存在しているからで、それらの流動資産を文字どおり「流動」させよという考え方である。本書はそこから、正しく時価評価されていない固定資産や売り上げ至上主義など、収益やキャッシュフローのマイナス要因にも見直しの目を向ける。
処方せんは高収益企業をめざしたもの。ジャスト・イン・タイムやセル生産方式による「無在庫販売システム」の構築や、手形取引をやめる営業の方法などを指南する。主張がやや単調になっている点は気になるが、従来の経営の慣習を断ち切らなければ生き残れないことを強く意識させてくれる。資金繰りに追われる会社が、いかに競争力を低下させるかを教えてくれるのも興味深い。貸し渋りや貸し剥がし対策の基本が学べる1冊だ。(棚上 勉)

もう一歩踏み込むと・・・ 2003-08-04
危ない会社は、資金繰り、社員の態度・行動、在庫などがどうなっていくか?これを防ぐために、在庫をなくそう!そのためには、こんな情報システムや、仕組みが必要だ!という本です。在庫管理の話題は、少ないです。(在庫をなくそう!という話だから、当たり前か?)なので、適正在庫等の概念、へんてこな確立統計の式は出てきません。在庫の話より、資金繰りの話、在庫をなくすための営業のあり方、情報システムのあり方の話題が多いです。わかりやすく書いてあって読みやすいです。が、なかなか、実現には障害が多いような気が・・。それでも、実行するには、という「突っ込み」がほしかったです。

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